これからも妻といっしょに

がんで無くなった妻。その魂と引き続き共に歩みます

心の穴が埋まる時

妻が亡くなって、心に大きな穴が空いた。


その大きさは、
私の心の中において、妻の存在分に相当するから、
心全体の80%位になる感覚だ。


この80%という数値は、
妻へそれだけ大きな愛情を注いでいたと言っていいだろう。


残った心の体積は、20%しかなくなったのであるから、
心ここにあらずの生活になり、
しんどくなるのは、当たり前だ。


この妻への愛情数値が、半分の40%くらいだったとしたら、
心は60%残っている訳であるから、
妻がいなくても、もう少し楽に暮らせているだろう。


愛情が大きかった分、その対象が消えると、
悲しさ、寂しさはより大きくなる。


80%空いてしまった穴が、小さくなる可能性はないのだろうか。


そのためには、何かでこの穴を埋めなければならない。


よく言われることとして
◌「時薬」というものがある。
妻以外に関することであれば、それなりに効果があると思う。


小さな穴ではなく、
80%空いた穴に対しては、効果はゼロと言っても過言ではないだろう。


◌ 妻に代わるもの、例えば再婚で、新しい伴侶を見つける。


80%の穴を埋められる人に出会うことは、ほぼ不可能だろう。


◌ 何か打ち込めることを見つける。


そんなことで、穴が埋まるはずがない。


◌ 妻の写真や動画、声を、人工知能(AI)に学習させ、
妻の姿をバーチャルに立体再現する。


妻と会っている感覚になるかもしれないが、
脳が騙されない以上、
妻そっくりではあるが、妻でないことはわかる。


予想してた通り、穴は埋まらないということだ。


ただ、
一つだけ、穴が埋まる場面がある。


それは、本物の妻に会える時だ。
この世では、妻に会えないのはわかっている。


会える可能性があるとしたら、
私が死ぬ瞬間だろう。


でも、
そんなことは起こらず、
私の意識は、静かに消えて行くのかもしれない。

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