別れは美しい?
「別れ」と聞けば人により、
それぞれ、思い浮かべる情景、体験があると思う。
私も、
卒業による別れ、退職による別れ、付き合っていた人との別れ、
テニス仲間との死別、両親との死別、
など数々の別れを経験してきた。
別れは、大きく分けて二つある。
「死別」と「そうでないもの」だ。
「生」が続く別れに比べたら、
やはり「死別」は重く感じるし、悲しみが長く尾を引くものだ。
重さと長さが十分すぎるほどあるのだ。
辛いはずだ。
「死別」はさらに細分化される。
「妻との死別」と「その他の人との死別」だ。
私にとって、
妻との死別は、人生最大の転換期であり、
それまでは、
妻と、妻以外のこととのバランスを考えながら生活していたと思うのだが、
妻との別れ以降は、
ほぼ妻だけを考える生活になっている。
別れは、
悲しみや苦しみ、切なさを伴うけれど、
美しいものに見える時がある。
うまく言葉で表現できないけれど、
別れがあったことで、
私は以前よりも妻をより愛するようになっている。
一人の人を想い続けている姿は美しいと私は感じている。
そういうことで、「別れ」が美しさを作ったと言えなくもない。
私は、心の中で、妻を探す旅に出かけた。
私に渡されたのは、何も描かれてない白い地図。
これでは目的地に向かうことが出来ない。
妻は平面上のどこにもいないということなのかもしれない。
ならば、立体的に動けば妻が見つかるかもしれない。
そうだ、上に進めばいいんだ。
私は、空に向かって歩み始めた。