これからも妻といっしょに

がんで無くなった妻。その魂と引き続き共に歩みます

義姉から花が届く

妻の一周忌である10月6日に、義姉から花が届いた。お礼の電話を入れようとしたが、その時義姉は電話に出なかったが、翌日、着信を見て電話が来た。


高齢の男性の孤独死が増えていることで、一人になった私を心配してくれてるようだった。いい人が現れたら再婚を考えてもいいのではという話もされた。
ただ今は妻のことだけを考えていたいと思っている。


がん告知があって少し経った頃、妻が私に「自分が亡くなった後、婚活していい人を見つければいいよ」と言った。一人になってしまう私のことを心配しての言葉だと思い、その気持ちを組んで、「そうだなあ」と答えた。少しして、妻は「やっぱり結婚しない方がいいかもしれない」とつぶやいた。
その時気がついた。
妻は私がどう答えるかを試したのだと。自分への愛情がどれくらい深いのかということを。


自分のことを思い続けてほしいというのが彼女の本当の気持ちであることがわかった。


まだ話していなかったが、妻の葬儀は行なっていない。
火葬のみとし、火葬には親族の立ち会いはなく私一人が立ち合った。火葬後、受け取った遺骨を抱え、電車に乗り自宅まで持ち帰った。
そのままお骨は手元供養という形で寝室に置いている。


妻には、母親、2人のお姉さんがいるのだが、がん告知以降、妻はその人たちと会うことをかたくなに拒んでいた。妻は、不器用で生き方がうまくなく、亡き義父、義母や義姉からよく叱られていた。残された時間を、自分を理解してくれる私とだけで過ごそうと決めてたみたいだ。


妻はがん告知のあと、遺骨の供養方法として、散骨を希望した。お墓は知らない人がいっぱいいて怖いのだという。それだと、居場所がわからなくなってしまう。そこで私は、部屋の中に遺骨を置く手元供養というのを提案した。「そうすれば、ずっと一緒にいられるよ」と言うと、妻はにこにこして、それでお願いしますと嬉しそうに答えた。

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