これからも妻といっしょに

がんで無くなった妻。その魂と引き続き共に歩みます

妻は「規格外野菜」

経済番組を見ていて
通常廃棄されていた規格外の野菜を、農家の言い値で買い取り、
それを原料にして、野菜シート(海苔の野菜版のようなもの)
を作っている会社が紹介されていた。


これはフードロスという社会問題の解決につながり、
農家を助け地域貢献にもなる。
健康のためにも良く、消費者も喜ぶ。


多くの目的を同時にこなしていて、いい事業だと思った。


人に対しての多様性が、
このところ、やっと認められるようになってきたが、
野菜に対しても、多様性が認められることはいいことです。


それまでは、
味が変らなくても、形が変だったら、
スーパーの店頭に並ぶことはなく、
消費者も形にこだわるのが一般的だった。


世間に認知されていないものを表に出すことは、
悪いことをしているみたいな感覚が当時はあったように思う


最近、スーパーでも売り場の隅っこで、
訳ありゾーンとして、売られているのを時々目にするが、
まだ、世間に認知されるところまでは至っていないという印象だ。


まだ “変なもの” 扱いで、
あまり関わりたくないと思っている人の方が、多いように思える。


私は、昔から、
味が良いのであれば、見た目にこだわる必要はないと思っていた。
以前では、かなりの少数派だったと思っている。


最近やっと、消費者のマインドが変りつつあるのを感じる。
少しずつではあるが認知され始めたような気がする。


そういう点では、少し心が楽になりつつある。


ここから妻について、話していこうと思う。


妻は、
例えると、“規格外の野菜”だったと思っている。


独自の価値観で周りを気にせず行動するため、
少し変わってると見られがちだった。


人に迷惑かけることはなく、
単に、自分をそのまま出していただけなのだが。


黙っていたら、おとなしいお姫様風の人だったが、
動き始めると、“日本に多く見られる同調圧力”を
全く意に介さない人だった。


私は、こういう妻が好きだった。
その言動に毎日接していられることで、
私の頭の中は、いつも驚きをもって新鮮でいられた。
爽快感をいつももらっていた。


今は、
頭の中が穏やかすぎて、モヤモヤしている。

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