これからも妻といっしょに

がんで無くなった妻。その魂と引き続き共に歩みます

命日を意識して

ここ2,3日、気持ちがブルーな日が続いている。


特別嫌なことがあった訳ではない。


では、何がそうさせているのか。


考えたら予測出来た。


今日は、10月3日
妻の3回目の命日が3日後に迫っている。
それを感じているためだろう。


3年前の10月3日、
妻の死へのカウントダウンが始まっている時期だ。


主治医からも、前日、私の携帯に電話が入り、
「奥様の残された命は、数日だと思われます。」と
伝えられている。


妻も、自分の死期が近づいているのを、感じていたと思われる。


妻は、朝の4時頃起きて、私に「死にたい」とつぶやいている。
本当は、妻も死は怖かったはずだ。
あえて、そう言っているだけだと思っている。
妻には、そういう、心の中と逆の態度を見せる所がある。


この日、私にとって、嬉しい時間もあった。


妻は、食事をとらなくなり、
水分だけを、とるようになっていた。


自分では飲めなくなっており、
私が妻の体を抱きかかえて
おちょこガラスで、妻の口に注ぐ場面が、
朝、昼、晩、何度もあった。


闘病中、私は、
妻に対して、何もしてあげられない自分に歯がゆい思いをしていた。


妻に優しく出来る時間を、最後の最後で与えてもらったという感じだ。


私は、
自分が持っている優しさをすべて絞り出すつもりで、
妻を抱きかかえて、
水またはパインジュースを、妻の口に注いだ。


世界で一番優しくしたい人に、優しくすることほど、
幸せなことはない。


でも、これが最後だと思うと、やるせない気持ちにもなった。


妻はもともと、私にへばりついて寝るのが好きだった。
夏の暑い日でも、妻はそうしてくるので、
私は、それをはねのけることが度々あった。


それでも妻はめげずに、へばりついてきた。
今思うと、かわいい妻だったと思う。


妻の体に触れることが、今後、二度とないことを思うと、
やるせなさが込み上げてくる。

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