これからも妻といっしょに

がんで無くなった妻。その魂と引き続き共に歩みます

妻のメッセージ

昨日の夜、
「家、ついて行ってイイですか」という番組を見た。


いつもは、1時間の番組だが、この日は、新春スペシャルとして
4時間半の放映だった。


私は、毎週水曜日に、必ずこの番組を見るようにしている。


家族愛、夫婦愛、様々なワケあり人生の話 があり、
必ず一度は涙が出そうになる場面がある。


私がテレビを見るのは、ほとんど自分の部屋なのだが、
この番組の時だけは、寝室でテレビで見るようにしている。


寝室には、妻の遺骨箱が置いてある。


妻がどうしても見たいテレビ番組は、


「皇室関係」、「犬が出る番組」、「昔の欧米の洋画」
ぐらいしかなかった。
そのため、
テレビの番組の決定権は、ほとんど私が持っていた。


しかし、
闘病中に、妻はなぜかこの番組を見ることを希望した。


私は、それまで、この番組を見たことがなく、
どんな番組かも知っていなかった。


番組のタイトルからして、
なぜ妻がこの番組を希望したのかが不思議だった。


その理由が分かったのは、
妻と一緒にこの番組を見た時だった。


大切な人を亡くした出演者が、
その人への想いを切なく語るシーンが、出てくる。


妻は、この番組を通して私に伝えたかったのだろう。


「自分がいなくなったあとも、私を想い続けて欲しい」
というメッセージを。


今回出演した人の中で、
40年前に駆け落ちし、妻と一緒になった71歳の男性がいた。


亡くなった妻のことを、しんみりとした口調で、
「忘れるには時間がかかる」
と言っていた。


妻のことを忘れると、妻をもう一度死なせることになる。
それは、あり得ないことだ。


妻と私は、同時に死ぬことになっているから。

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