これからも妻といっしょに

がんで無くなった妻。その魂と引き続き共に歩みます

“妻の記憶”と共に生きる

妻の記憶は私の脳の中にある。
私だけが持ち得る唯一の記憶だ。


その記憶は、
時に、私に勇気を与え、
時に、私を温かい毛布をかぶせるように、
包み込んでくれる。


妻がいなくなって、当初は、
「生きる意味がなくなってしまった」 という思いが、
私の心の中を全面覆っていたが、


今は、
妻の記憶が、その雲の切れ間を作り、
そこから漏れる光線の柱が、私を照らしてくれている。


その光を浴びていると、
生きる意味はまだある と思わせてくれる。


すべて、記憶の力のよるものだ。


それ故、妻と過ごした記憶  は大切にして、
消えないようにしなければならない。


妻の体は、消えてしまったけれど、
妻は、立ち去る時、“二人の記憶” だけは、
そっと置いて行ってくれた。


私は、それを、毎日丁寧に使わせてもらっている。


“記憶” は過去のものだが、
これがないと、未来へは進めない。
記憶は、
私の背中を、未来へ向かって後押ししてくれている。


記憶がない状態になると、栄養失調になり、
“今” に留まったままで、
前へ進む気力もなくなってしまうはずだ。


幸い、私には、
頭の中に大量の妻の記憶が劣化することなく
残っている。


毎日妻を想うことで、
記憶を劣化させないで保存出来てると思っている。


こうすることが、私の仕事であり、
生きがいだということが、最近わかった。


過去から繋がる未来 への道を、
迷うことなく突き進もう。


その姿を、妻は空から見て
微笑んでくれてるはずだ。

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