これからも妻といっしょに

がんで無くなった妻。その魂と引き続き共に歩みます

帰省しました

24日、「父親の一周忌」のため、田舎に帰省した。


空港まで来てくれた弟の車に、姉弟妹と私の4人が乗って、
菩提寺へ向かった。


空港から、菩提寺まで3時間ほどかかる。


時間はかかるが、車の空間を利用して、
久しぶりに会った兄弟姉妹の会話が出来、
途中、「道の駅」で買い物したりして、
悪い時間ではない。


車の中で、今回も、6人いる甥姪(全員社会人)へのお年玉という名目で
姉弟妹にお金を渡した。


これからの人生が長い人達に、
妻との老後のために使いたかったお金を、渡している形となっている。


喪服の内ポケットに手を入れたとき、
赤ちゃんの私を抱いている母親の写真があった。


前回の帰省時にポケットに入れたままだったのだろう。


ここで、いつものように、スピリチュアルな考えが出てきた。


「奥さんのことばかり思っていないで、母親である私のことも思いなさいよ」
と私に気付かせようとしているのだろうか。


13時からの、一周忌法要を終え、
再び4人で空港に向かう車に乗り込んだ。


車の中では、姉と妹の会話が途切れなく続く。
私と弟はあまりしゃべらない。
テーマのない会話力は、女性の方が上手のようだ。


前回、帰省した時に、
私が妻のことを話そうとすると、話しをそらされた経験があるので
今回は、聞かれた時にだけ、妻の話をすることに決めていた。


姉が
「奥さんを亡くした男性は早く亡くなるという傾向があるよね。
その逆、主人を亡くした女性はそうでもないね。」
と私に話しかけてきた。


私は
「確かに。生活環境が変わる度合いが、女性に比べて大きいからだろう。」
という答えに留めた。


せっかくの、和気あいあいの雰囲気に、
ネガティブなものを、入れたくなかったからだ。


本当は以下のように話したかったのだが、
“私への同情心”を煽ることになりそうなのでやめた。


「死別後に、早く亡くなる男性と、そうでない男性に別れるが、
それは、奥さんとの“繋がりの強さ”に関係するのだと思う。


“仲が悪くない程度の関係性”だと、立ち直る人が多くいて、
再婚して「今は幸せです。」と答える人も多い。
(あくまでも、そういう傾向があるという話です)


だけど、“奥さんの存在”が自身の人生の90%を占めていたような人は、
立ち直ることが困難になる。


人生の90%を占める部分が消えてしまうことで、
長生きしようとする執着心が弱まり、
後を追うように亡くなるのだと思う。」


本当は、このように話したかった。



もう一点だけ、妻に関する会話があった。


帰りに立ち寄った「道の駅」で、
妹が
「体重減ったんじゃないの」と私に言った。


私、「いや、増えた。74キロ台を維持していたのに、
10月に、1日で77キロに跳ね上がって、その後も減らないんだ。
何か体の中に入ってきたのかな。ちょっと怖い話しになるけど。」


妹、「○○子さん(妻の名前)だったりして」


私は「ふふっ」と笑って、売り場の方へ向かった。



車の中で、不思議な事が1度あった。


私の左腕を何かが這っていたので、見ると「てんとう虫」だった。


私が、「あっ、てんとう虫だ。どうやって入ったのかな」
と言ったが
姉弟妹からのリアクションの言葉は無かった。


これは、
妻か
母親か
父親か
てんとう虫か

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