これからも妻といっしょに

がんで無くなった妻。その魂と引き続き共に歩みます

期限がある世界 無期限の世界

私は、毎日、目線は地面に平行か、
たまに目線を下げて地面を見たりして生活している。


地球上の地面に足を付けて生活している人を目にしながら。
現実世界の中に自分がいることが認識されている。


この世界での生活は、永遠ではない。
それは、人間には寿命があるからだ。


自分が死ぬとき、この世界での滞在期間は終了する。


私の期限付き人生は終了する。


こう考えると、人生というのは、シンプルで分かりやすく
すっきりして後腐れもない。


これは、これで悪くない。


ただ、
もう一つ考える。


たまに上を向いて空を見ることがある。
曇り空ではなく、透き通った青い空だ。


そうすると、
まっすぐ、または下を見ている時の地球視点と違って、
宇宙視点で世界を見ることが出来る。


いずれ、自分も、その上空にある世界に行くのかなあ と思ったりする。
妻は、既に行っている。


その世界は、
無期限に住める場所だ。


そこは、
「命」という言葉がない世界かも知れない。
当然「死」という言葉もいらなくなる。


妻が、がんの告知を受けるまでの5年間、
行こうとしかなかった健康診断も必要ないだろう。


期限のない世界。
いい世界だな と思う。


しかし、
死ぬと、自分は“無”になり、
自分の人生は完結すると考える方が普通だろう。
妻は、私より一歩先に完結して、“無”になっているかもしれない。


それでも、
妄想のいいところは、無責任に、自由に夢を描けるところだ。


根拠がなく、言葉の響きもよくない“妄想の世界”だが、


人に迷惑がかからないのであれば、
こころのリハビリ”にもなるし、


現実とのバランスを取りながら、
時々、頭に抱くことは悪くないと思っている。

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