これからも妻といっしょに

がんで無くなった妻。その魂と引き続き共に歩みます

妻の存在

妻がいなくなって、もうすぐ3年になる。


時々、
妻の存在が私にとって何だったのか考えることがある。


以前は、妻がいた。
今は妻がいない。


この違いは、限りなく大きい。


妻を目の前にしている時、
自分が最も輝いているのを感じていた。
自分の一番いい面が自然に出てくるのを感じていた。


妻がいなくなって、自分のいいところが出にくくなった。
今の自分は、自分の良さを出せる環境にはない。


毎日の生活で、本気で生きていない自分を感じる。


本気でなくても、生きてはいける。
ただ、それは、呼吸を維持するだけの目的で生きているに等しい。


しかし、現実を変えることは出来ないということを、知らなければいけない。
妻がいないという事実と向き合わなければならない。


これからは、妥協をしてでも、
頭の中だけにいる妻との付き合い方を考えるしかない。


記憶だけの妻と、本物の妻とでは、雲泥の差がある。


しかし、
いるかいないか分からない妻に、毎日信号を送り続けたい。


妻を2回死なせてはいけない。
肉体は死んで無くなったが、
記憶はまだ生きている。


妻を、
私の頭の中だけでも、生かしてあげたい。


生きている私が、
妻のことをずっと忘れないこと、
これが私の残された唯一の仕事だ。


これだけは、今の私でも、本気になれる。

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