これからも妻といっしょに

がんで無くなった妻。その魂と引き続き共に歩みます

“夢物語”

最近、空を見上げることが多くなった。
妻が空の向こうにいるかも知れないという感覚が、
そうさせているのではないだろうか。


妻がいなくなって数年間は、
打ちひしがれて地面を見て歩くことが多かった。


地面を見ていた頃は、
妻を喪った悲しさが心全体を覆っていた。


空を見ることが多くなった今は、
わずかではあるが、
希望を求めようとする気持ちがあるのかも知れない。。


ただし、この様な希望を持つ人は、多くないと思う。


普通に考えたら、ありえないと思われるからだ。


私は、かなわない希望を追いかけているのかもしれない。
人から見たら、私は“心配な人”になるのかもしれない。
でも、そういう、自分の姿が、愛おしい。


空に向かって、会いたい気持ちを、発信し続ける。


そうしたら、いつか、突然、
それまで、ずっと、
こちらの想いを遮断していた層に隙間が出来て、


そこから、想いが吸い込まれて、
妻に届く場面があるかもしれない。


宝くじ2億円に当たる確率は極めて小さいが、
ゼロではない。


しかし、私の希望は、
「地上にある仕組み」からしたら、不可能であり、
確率はゼロだ。


そうだとしたら、想いが届くことはないということだ。



そうとも言えない。


「地上の仕組み」の中で、
表に出ていない仕組みが存在することが考えられるからだ。


その仕組みが、存在しないということであれば、
当然、確率はやはりゼロになる。


表に出ていない仕組みというものが、有るのか、無いのか、
誰も教えてはくれない。


もし存在するとしたら、それがわかる時期はいつなのか。


私が死ぬ寸前なのではないだろうか。
その時、
想いが妻に届く瞬間だ。



あまり人には言えない私の“夢物語”は続く。

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