これからも妻といっしょに

がんで無くなった妻。その魂と引き続き共に歩みます

「空想」に逃げ込む

今日は、「空想」の世界に浸りたいと思います。
「空想」は、
思いに制限がなく、自由に物語を描くことが出来、便利だ。


ここから、空想に入ります。


もし私の頭の中から、妻の記憶が全て抜け落ちたとしたら、
どうなるだろう。


まず、喪失感がなくなる。


頭の中で、
妻は元々いない人になるのだから、
対象がいない喪失感は、発生するはずがない。


ここまで、ずっと独身で来たと思い込むことになる。


すると、婚活を始めるかもしれない。


そして、「この人といっしょに生活がしたいな」
と思う人と出会い、付き合い始める。


いっしょにいると、心が安まる。


そして、
付き合っているうちに、
ある不思議な感覚が頭をよぎるようになる。


この人とは、初めてではなく、
以前会っていたような感覚だ。


でも、間違いなく、初めて会った人なのだ。


この感覚はどこから来るのだろう。


実は、
この人は、姿は違っているが、「妻」なのだ。


でも、記憶が消えている私にとって、
妻ははじめから存在しない人なので、
妻に結びつくことはない。


その人に、親近感を持ちながら、
付き合って行くことになる。


そして、結婚に至る。


私の頭の中では、初婚だと思っている。
本当は、再婚なのに、それを知ることはない。


そのまま、私は、妻との2度目の結婚生活を送ることになる。
頭の中には、「妻」、そして「2度目」という語句は存在しない。


そして、二人は、末永く幸せに過ごしました。
(「日本昔ばなし」風)


以上、
空想に逃げ込むのはここまでにして、
頭を、現実に戻します。


再び、
喪失感と向き合います。

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