「妄想」拡大
毎日の生活において、
「体」はそこそこ充実している。
運動もしているし、食べ物に気を使い、
浪費もしていないし、規則正しい生活を送っていると思う。
しかし、毎日、モヤモヤしている。
その理由が何なのかは分かっている。
「心」が充実していないからだ。
以前は、目の前に「点」が存在し、
それに焦点を合わせて生活することで、
自然と充実感が生まれていた。
「点」というのは、言うまでもなく、「妻」のことだ。
その黒い1点だけを見ていれば、
充実感は自然と後からついて来ていた。
幸せを感じるのは、簡単だった。
しかし、
妻が亡くなり、
その黒い「点」は、拡がって薄められ、グレーの「面」になってしまった。
広く浅い世界になってしまった。
どこに焦点を絞ればいいのか、分かりづらくなった。
深い幸せ感を持つには、難しい環境になってしまった。
これが、モヤモヤの正体だろう。
1度、「面」になってしまうと、それを「点」に戻す事は出来ない。
このままでは、気持ち悪い。
以前ほどでなくとも、
それに近いところまで「気持ちの良さ」を
取り戻したいと思ってしまう。
ここから、
いつものように、想像の世界に入っていく。
現在、見えるものの中で、
焦点を合わせたくなるようなものは、存在しなくなった。
ならば、
見たいもの「妻」を、見れるようにしたくなる。
妻が空の彼方にいるとするならば、
それを見るための「望遠鏡」が必要だ。
現在、地球上にある望遠鏡では、対象があまりに遠くにいるので、
見ることは不可能だ。
ならば、
心の中に、自分が独自に開発した望遠鏡を置けばいい。
開発にはかなりの時間がかかるため、それはまだ実用化に至っていない。
でも、それが完成すると、とてつもなく得るものが大きいので、
この開発に生活時間の大部分をかけたいと思っている。
もう一つ、望遠鏡以外に開発しておきたいものがある。
それは、「検出器」。
「妻」は、時々、地上に降りてくることがあると考える。
ただ、それは、あまりにも微小で、特殊である粒子のようなものなので、
私の近くに現われても、見ることが出来ない。
検出器を使っても、現存のものでは、見ることが出来ない。
そのため、望遠鏡に加えて、検出器の開発も手がけたいと思う。
これも、作製は簡単ではないので、出来るかどうかはわからない。
でも、私にとって、
これ以上、夢のある作業はないので、手をつけていきたい
以上、
今回は、
心配されるレベルまで、「妄想」に入り込んでしまいました。
十分妄想したので、
再び、現実の世界に、頭を戻そうと思います。