これからも妻といっしょに

がんで無くなった妻。その魂と引き続き共に歩みます

健康であること

9月15日、年1回受診している区の健康診断に行ってきた。
血圧は117/77 で、理想的だ。
ただ、血圧は、若いときから、すっといい数字なので、
喜ぶことでもない。


身長は、一番高かった時と比べて、3㎝ほど縮まっている。
3~4年前から、少しずつ縮まっていたのだが、
今年は、それがやっと止まったみたいだ。
でも、3㎝は大きい。
骨粗しょう症と姿勢のチェックが必要か。


私にとって、気になるのは血糖値だ。
毎年、空腹時血糖値が、糖尿病予備軍の数値なのだ。
1ヶ月半後に、結果を知らせる手紙が届くそうだ。


健康診断を終えて、自転車で帰ろうとした時、
50歳前後の落ち着いた感じで品の良さそうな女性が
声を掛けてきて、
○○病院はどこですか?」と聞いてきた。


その病院は、私が受診したクリニックの向かいに建っている病院で、
私は、指をさして「そこです」と答えた。


その女性は、「ありがとうございます。」と言って、
病院に向かって歩き始めた。


その後ろ姿が、私には、どこか悲しそうに見えた。


癌で入院しているご主人を訪ねてきたのではないか。」
と勝手な想像をした。


この病院は、都内でも数少ない、ホスピスを併設している病院だ。


実は、妻は、亡くなる数日前に、
この病院のホスピスへの入院を希望している。


突然の妻の要望に、在宅医が慌てていたのを覚えている。


しかし、1日当たりの入院費がかなりの額なのを聞いて、
妻は、その希望を取り消し、在宅医療を続けた。


今思うに、
妻は、自分の命が数日だということが分かっていて
お金の負担が大きくならなくなった、この時期を見計らって
この話を切り出したのではないだろうか。


相手を気遣って、すぐに自分を後ろに置くところがある妻の性格
知っていながら、なぜ、希望を叶えてあげなかったのか。


まず希望を叶えてあげたあと、
妻の病状の経過を見ながら、先のことを考えても良かったはず。


自分の頭の悪さを、これほど感じたことはない。


妻の4ヶ月半の闘病中介護での、
最も強い後悔の一つとなっている。


後悔は誰にでもある。
だが、
未来は変えられても、過去を変えることは出来ない。


私が、妻に対し、
今やれることは、


体、脳そして精神を健康に保ち、


元気に生きている姿を妻に見てもらうこと。
妻を想い続けること、


今となっては、それぐらいしか思いつかない。

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