これからも妻といっしょに

がんで無くなった妻。その魂と引き続き共に歩みます

毎日、緊迫のウクライナ情勢がテレビで流れている。
目の前に死が迫っている人の顔
死について真剣に考えている顔
引き締まっていて、その顔には少しもゆるみがない。


そういうウクライナ国民の、
辛そうな表情、悲しそうな真剣な表情を見ていると
自分の置かれている現状、生活は、恵まれているなと思いながら見ている。


ウクライナ関係の番組が終わり、チャンネルをそのままにしていると、
バラエティー番組が始まる。


そこに出演しているタレント、女子アナなどの顔が気になり始める。


同じ人間なのに、この顔から受ける印象の違いは何なんだろう。


画面全面、引き締まった顔の人たちから、
画面全面、ゆるんだ顔の人たちに総替えされている。


日本は平和だなあと感じる。


平和であることは、間違いなくいいことだ。
こういう番組は、
コロナ禍で、人に笑いを提供し、
ストレスを軽減する大きな役割を果たしている。
出演者も、その役割を担っている。


番組の性格上、わざわざ深刻な顔をする必要はないし、
してはいけない。
しかし、
本人が気付かずに、顔の表面だけでなく、
中身までゆるんでいるのが垣間見られ、気になる。


その環境に浸りすぎて、“ゆでガエル”状態になり、
顔まで平和ボケ状態になってしまっているように見える。


こういう番組に出ているのは、概ね“売れているタレント”だ。
最初、出始めた頃は、緊張して引き締まった顔だったのに、
売れてくると安心しきった顔のゆるみが目立つ。


偉そうなことを言っているが、
自分も他人から見たら、
平和に甘えて、そういう顔になっている可能性はある。


チャンネルをそのままにしていると、
再び、ウクライナ関係の番組に変る。


爆撃を受けるウクライナ人の悲痛な顔が映し出される。
死を意識しながら、真剣に生きている顔だ。


このような顔を見ると、“ゆるんだ顔”と違って、
心が動かされる。 


ウクライナ以外の、難民の人たちの顔も、
同様に引き締まっている。


日本人であっても、
戦争を経験し、戦後の貧しい生活を経験している高齢者は、
物や情報に恵まれ、豊かな生活が普通と思っている我々に比べて、
顔が引き締まっている印象がある。


話はガラッと変り、
妻の顔について語ろうと思う。


妻は化粧をしない人で、
妻と生活した24年半の間、
妻の化粧顔を見たのは、
記憶として
“私達の結婚式”と“姪の結婚式”に出席した時だけだ。


私は、化粧した妻より、そのままの顔の妻の方が好きだった。


外国人から見て、
日本人の女性の顔に関する印象として、


化粧が濃い 偽造に見える 本当の顔が見えない 人工的で自然さがない
トレンドに乗り遅れる恐怖を持っているかのようで、
化粧の仕方が均一的になっている 
などの意見が一部ある。


私は、24年半、
本当の妻の顔を、毎日、見続けた。

×

非ログインユーザーとして返信する