これからも妻といっしょに

がんで無くなった妻。その魂と引き続き共に歩みます

涙を流すこと

人間の部位(目、鼻、口、心臓、脳など)には、「耳」を除いて
「入る」「出す」の機能が備わっているように思えるが、
私は、「出す」という機能に注目している。


出す」という行為は、
行き過ぎや、溜まり過ぎを調整し、
体のバランスを整えてくれる。


過剰になっている、「喪失感」の調整にも、有効だ。


深呼吸   人は息を吸う時、心拍数が上昇し、吐く時、心拍数が低下する。
      自分の経験として、
      吐く時、集中力が増しているという実感がある。


汗を出す 体の中が過剰に熱くなりすぎた時、
     排出することで、体温の調整をしてくれる。
     体内の不純物を出してくれる働きもある。


声に出す 頭の中で考えていることを、口に出すことで、
     頭の中が整理される。
     人と話すことが大切だということがわかる。


書き出す 心配事を紙に書き出すことや、ブログを書くことで、
          不安の見える化につながり、幾分か、体が楽になる。


涙を流す 溜まり過ぎた悲しみを、涙が包み込んで、
     体外に流し出してくれる。
     確かに、涙した後、スッキリした気持ちになる。


この中で、
最も喪失感の調整に効果を示してくれるのが、「涙」だと思っている。


コップ一の中の喪失感が、表面張力の限界を超えた時、
涙として、コップから溢れ出るのではないだろうか。


泣こうと思っても、泣くことはなかなか出来ない。
涙を流した後、泣いたことがわかる。


涙は、
心の傷が増え過ぎて、精神的に弱っている時に出ることで
傷を修復し、心のバランスを立て直してくれる。
そんな働きをしてくれてるみたいだ。


人間の体に、涙という機能を加えたのが、
神様(神様がいることを前提として)だとしたら、
よく考えついたものだと感心している。


妻ががんになって以来、
私は、神様に対し、「まぬけ」なイメージを持ち続けているが、


「涙」を考え出したことに対しては、尊敬している。

×

非ログインユーザーとして返信する