これからも妻といっしょに

がんで無くなった妻。その魂と引き続き共に歩みます

妻がいる場所

妻はふるさとへ帰ってい行った。
妻のふるさとは宇宙。


私を残して、一人で帰って行った。


私のふるさとはどこだろう。


宇宙ではないとしたら、もう妻と会うことは出来ない。


宇宙であると思いたい。


今は、限られた人が宇宙旅行を経験しているが、
いずれ、普通の人が、宇宙旅行をする時が来るだろう。


私のふるさとが宇宙だとしたら、
わざわざ高いお金を払ってまでロケットに乗るまでもないだろう。
無料かつ、一瞬で宇宙に行けることになるのだから。


時々、空を見上げて、妻を想う。


今、何をしているのだろうと考えながら。


妻も、宇宙から、地球に目をやり、
私の暮らし振りを見ていると思いたい。


そう思うと、背筋がピンとして、
恥ずかしくない暮らし振りを見せたいと思うようになる。


妻は、空から、
私に、人生を捨てないように仕向けてくれている。


私は、
普段の目線は真すぐ前を向いており、
妻が恋しくなったら、空を見る。


時々、下を見ることもある。


それは、
部屋に置いてある「遺骨箱の中の灰」だけが、
妻のすべてであると考えてしまう時だ。


その場合、妻は宇宙にはいないことになる。


だとしたら、
空を見上げて妻を探そうとしている私は、
ただのアホということになる。

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