これからも妻といっしょに

がんで無くなった妻。その魂と引き続き共に歩みます

引き算の魅力

「足し算」と「引き算」。


どちらが魅力的かと問われたら、大多数が「足し算」と答えるだろう。
「足し算」は、上っているイメージがあり、
「引き算」は、下っているイメージがある。


私も、以前は足すことだけを考えて生活していた。


部屋の中は、物が多い方がいい、
お金は、どんどん増やしたい、
友人は多い方がいい、
会社では、数字を上げて、成績優秀者でいたい。


以上のことは、確かに生活を豊かにする要素であり、
このことを、否定するつもりはない。


だけど、
最近は、減らすことに魅力を感じるようになった。


断捨離を進めていることもあるが、
物が少ない方が、頭がすっきりすることが分かって来た。


友人も少ない方が、1人の時間を作りやすい。


引き算の魅力は、
引くことで出来た空間に、新しいことを組み込む余地が生まれることだ。


すべて埋め尽くされているジグソーパズルを渡されても、
次にやることはない。


ジグソーパズルに空いている空間があれば、
埋めたいという欲求が生まれる。


人に対しても、
何事にもすぐれていて欠点のない人に対して、魅力は感じるが、
その人に対して何かをしてあげたいという気持ちは沸いてこない。
というか、こちらの出番はないということだ。


欠点がはっきり見える人に対しては、
その欠点を補ってあげたい と思うようになり、
私の利他性が十分に発揮することが出来る。


こういう気持ちにさせてくれるのが妻だった。


妻という「ジグソーパズル」は、
いくつかの空間を残したまま、未完成の状態で終了となった。


私の手元には、いくつかのピースが残っている。

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