これからも妻といっしょに

がんで無くなった妻。その魂と引き続き共に歩みます

人生で最も大きな衝撃

今日は5月23日
この日は、3年前、妻にがんの告知があった日
この日から、137日間の、在宅での闘病生活が始まった。


3年というのは、そこそこの長さだが、
その時の感情は鮮明に残っており
最近のことのように思える。


この衝撃は、何の防備もしていない私の心を
突然、破壊するがごとく襲った。


全く手の打ちようがなく
好きなように攻撃される。


こんなことが、世の中であっていいのかとも思った。
妻がいない生活という、あり得ないと思うことが今後起こる。
大きく動揺した


心が引きちぎられる感覚とはこういうものだと感じた。
もちろん、人生で初めて持つ感覚で、
今後も経験することはない衝撃だった。


妻が亡くなった日も、大きな悲しみが襲った。
しかし、この日が来ることは、覚悟しており、
心の準備が出来ていた。
そのため、ショックを緩和する力が、少し働いた。


この日以降、以前は大きなショックだと感じていたことが、
何とも感じなくなった。
蚊に刺されたくらいという表現が近いかも知れない。
人間、“比較”で感じ方が違ってくる。


この告知を聞いてからは、
外出などで、妻の目が入らない場所にいる時、
涙がひっきりなしに出てきた
止めようがなかった。


妻の前では、
努めて冷静を保ち、動揺は見せないようにしていた。


その時、思ったのは
妻がかわいそうだ
何とか奇跡を起こしたい
代われる物なら、今すぐにでも代わってあげたい
残された時間、妻にしてあげることは何だろうか


など、いろいろなことが頭の中に浮かび、
交通渋滞を起こしていた。


妻が亡くなって、
あの時こうしていれば、
これをやってあげればよかったと
後になって、思うことがある。


”ガラ携”しか持っていなかった妻のために、
スマホ契約をして、
ラインでの、リアルタイムで会話をする。
そうすれば、一日中、妻との心の交流を増やすことができたのに・・・。


写真館できれいな姿の妻を残してあげればよかった。
妻の生きた証を、目に見える形で残してあげれたのに・・・。


訪問臨床心理士を探して、自宅に来てもらい、
妻の心の緩和をもたらす言葉を与えていただければ、
妻は、より穏やかな心で旅立つことが出来たかも知れない。


可能だったかはわからないが、セラピードッグを派遣してもらい、
妻に会わせる。 
妻は人間よりも犬が好きだった。
犬が、妻の終末期を、より穏やかにしてくれたはずだ。
これが、最も後悔することだ。


唯一、救われることは
妻が亡くなる2日前、
目をつぶったままの妻に顔を近づけて、
「次の世界でもう一回結婚しよう」と伝えられたことだ。
妻は、反応しなかったが、意識はあるはずで、
聞こえていたはずだ。


3年の月日は、
涙の量は減らした。
しかし、
喪失感の量は、減らすことが出来ないままでいる。

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