これからも妻といっしょに

がんで無くなった妻。その魂と引き続き共に歩みます

妥協する力

妻に会いたい
それは、叶うことはない。
願いが叶わないので困っている。


困った時、落ち込んだ時、
側面から助けてくれるのが「ことわざ」だった。


今になって、この「ことわざ」は無力化してしまった。


求めよさらば与えられん。
    ↓
求めても、絶対に妻に会うことは出来ない。


為せば成る。
   ↓
妻を生き返らせようとしても、それは無理。


失敗は成功のもと。
   ↓
覆水盆に返らず(妻が亡くなったという事実を変えることは出来ない)


人事を尽くして天命を待つ。
   ↓
いくら努力して結果を待っていても、妻が帰ってくることはない。


蒔かぬ種は生えぬ。
   ↓
いくら種をまいても、出てこないものは出てこない。


石の上にも三年。
  ↓
何年経っても、帰ってこないものは帰ってこない。


死別者となった今、
「ことわざ」がことごとく覆されていく。


普通の人から見れば
マイナス思考の人間に見えてしまうことは、致し方ない。


思い通りにならなくなった人生。


そういう状態に置かれたとき、
どういう心を持って生きていけばいいのだろう。


「妥協」という言葉が思いつく。
いいかえれば、肩の力を抜くこと。


“見えない妻”で妥協する。


“見えない妻”であっても、存在を感じていれば、
小さな幸せは感じていられる。


大きな幸せを祈っても叶わないのはわかっている。
小さな幸せでいい。


それでいいのだ。それで・・・

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