これからも妻といっしょに

がんで無くなった妻。その魂と引き続き共に歩みます

「おばけ」の思い出

妻は生前、気分がいい時、
「おんぶおばけ」、「ひっつき虫」と言って
私の背中に飛び乗ってきたり、


私の部屋の入り口の、
廊下の、見えるか見えないかのところにしゃがんで、
「座敷わらし」と言って、私の笑いを誘う行為を見せていた。


妻は、私にとって、
「妻」であり、「娘」であったが。
この行為は、娘に当たる。


他の人から見れば、子供っぽい行為に見えると思うが、
子供のいない私にとって、
それは、かわいらしい行為に見えていた。


娘がいるような感覚をもらっていた。


妻は、「おんぶおばけ」や「座敷わらし」をネタにして、
おどけていたのだが、


私は、以前において、
「おばけ」は怖いものと思っていたし。
今でも、怖いことには変わりがない。
出てきて欲しくないと思っている。


しかし、出てきて欲しいおばけが1人いる。
それは、妻のおばけ。


死別経験者は、伴侶にもう一度会いたいと思っている人が多いと思うが、
おばけとして、現われることには、怖さを感じる人もいると思う。


私の場合は、「妻のおばけ」なら全然怖くない


妻には、是非とも「おばけ」として目の前に現れて欲しい。
と思っているのだが
なかなか出てきてくれない。


時々、ハトやスズメが、
不自然な形で、私の目の前に現われることがある。


私は、勝手に「これは妻だ」と決めつけることで、
寂しさを紛らわしている。


しかし、それは、妻であるという証拠はないし、
私の「そうであってほしい」という思いが、
そっちの方向に持って行っているのであって、
ハト、スズメだと見るのが普通であろう。


これに対し、
「おばけ」の場合は、                               
姿かたちで、妻だということがはっきりわかる。


だから、「おばけ」として出てきてくれることを願っている。


でも、
ある時期までは、目の前に現れることはないだろう。


ある時期とは、


私が亡くなる寸前であり、
お迎えに来てくれる時だと思う。

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