これからも妻といっしょに

がんで無くなった妻。その魂と引き続き共に歩みます

妻の存在を残す

先日、確定申告に行ってきた。


今年はコロナ禍で申告開設場は整理券を配り
少しずつ入場させる態勢を取っていた。


自営業やフリーランスという訳でもなく、簡単な申請なので
自宅のパソコンでの申請は可能なのだが、
会場で説明員に聞きながらパソコンに入力する方が、
私の場合、早く進むので、そちらを選んでいる。


収入はバイト先からのささやかな給料、株式譲渡益、配当収入。
年金は受給年齢に達しているのだが、
繰り下げ受給申請をしているので、受け取っていない。


1年繰り下げるごとに、年8.4%受給額が増える。
繰り下げ期間中は、年率8.4%の積み立て預金をしているのと同じことになる。


バイト代を生活費に使い、
公共料金、マンションの管理費、固定資産税、資格の継続費用等は、
貯金の取り崩しで対応する。


5年耐えれば、年間の受け取り額が42%増える。
78歳位まで生きれば、この選択は正しかったことになる。
(ただ、今後の年金事情悪化を考えると、早く受け取った方がいい
 という人もいる)


若い人からすれば、
将来の年金支給の大幅削減が予想されている中、
こういう話を聞くと、イラッとする人もいるだろう。


お金に関して、若い人は高齢者に対して、損をしている部分は確かにある。


しかし、いい部分もある。


ITなどのインフラが整い、たくさんの情報を容易に得られるようになり。
SNS、高速・大容量の動画、最近は「クラブハウス」とかいう
音声配信SNSなど、新しいサービスがどんどん出てきている。
私はアナログ人間なので、横目で見ているだけですが。


昔の日本の多くの会社は、
今で言うパワハラ、無駄と思われる長時間の会議、
上司への忖度、休日までも会社の人とゴルフや麻雀のお付き合いなど
が問題視されることはなかった。


この様なおかしいことに、自分の時間を提供しなければならなかった。


自分のために使える時間が増えていることは、今の時代の良い点である。


お金の話に戻すと、


このライフプランは、妻との老後をより良いものにするための
計画だった。


妻が亡くなってしまい、この増額分の使い道がなくなった。


自分のために使っても、幸福感は得られない。


そこで、いま考えているのは;
年金の受け取り額が増える分を、
6人いる甥と姪に渡していこうと思っている。


これから50年60年の人生がある人にお金を移管するほうが、
お金の価値が何倍にもなるから。


そうすることで、
私が亡くなっても、
彼ら彼女らの記憶の中に私の存在が少しは残るようになるだろう。
そして、
そこから連鎖して、
奥さんであった妻の存在も少しは残すことが出来るだろう。


蜜を吸いに来た蜂などに花粉が付いて運ばれることで、
子孫を絶やさないようにする植物の戦略に、少しだけに少しだけ似ている。

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