これからも妻といっしょに

がんで無くなった妻。その魂と引き続き共に歩みます

24時間の使い方

妻はまだ私の心の中に存在する。
“まだ”という言葉を入れない方がいいかもしれない。
いずれ途切れる という表現にも取られかねないからだ。


妻との関係は永遠であることは間違いない。


私は、毎日、
24時間を、ほぼ、妻を想う時間に費やす。
(寝ている時を除いて)


妻を想っている時間帯は、邪念がなく、こころが透き通っている。
それは、一点に集中している自分であり、
質のいい自分を感じる。


当然、痛みも伴うが、質のいい心地よさを持つためには
しかたないだろう。


そうして
私の今日一日が過ぎていく。


私は、現役を退いて、アルバイト生活に移行している。


死別経験者であって、現役で働いている人は
仕事にも神経を向けなくてはならず、
故人に対してだけ神経を向けることが出来ないはずだ。


それを考えると、私は恵まれている。
妻だけを想う良質で、贅沢な時間に一日を費やすことが出来る。


私は、本来、良質な人間ではない。


しかし、
妻を想っている時だけは、良質な人間になっていることに気づく。
暖かい何かが、私の胸の中を覆っている。


姿が見えなくても、妻は私に影響を与え続ける。


妻は、私の心を浄化させる不思議な力を持っている。


妻との生活は、
定期的に喧嘩もしたけど、いい24年半だった。


妻は亡くなり、
違う形での妻との向き合い方が、私に問われている。

×

非ログインユーザーとして返信する