私が妻のファンになった理由
妻と私の関係は、「おしどり夫婦」という呼び方より、
「お互いにファンである」という表現の方が、
イメージとしては近いように思われる。
お互いに一番大切な人という思いを持ちながら、
生活していたように思う。
なぜ私がここまで妻を好きになったのか。
これまでは、ただ好きだという感覚だけで過ごしていた。
妻がいなくなって、
その理由を、言葉に変換したいという思いが出てきた。
妻と私は少し変った者、
いや、少数派どうしの夫婦だった。
そのため、お互いに惹かれる要素が、
多くの人とは少し違ったものになっていた。
私が妻に対し、特別な感情を持った要素を、
思いついただけ挙げていくと、
1. 笑いの感覚が近い(何気ない仕草に反応することが多い)類似性
2. 天然の部分があること (ピュアなところ)
3. 常識の枠をはみ出した行動を起こす。
( ハラハラすることが多く、妻に“飽きる”という余裕を私に与えない)
4. 斜めからものを見る傾向があった。
(人が見えていないものを見抜く力があり、尊敬の念があった)
5. 貧しい生活の経験があること(浮ついたところが少ない)
6. 生きづらさを抱えていたこと(守りたい気持ちにさせられる)
7. 欲しい物、食べたいもの、行きたい所、等を、決して口にしなかった。
( 何とかこの人を、喜ばせたいという気持ちにさせられた)
8. 自分が頼りにされているという感覚を、持たせてくれていた(かわいい)
9. いろいろな面で、運命を感じる人だった(特別な人)
こうして書き並べると、
「外見やスタイルのような視覚的要素」、「明るく健康的な人」
といった一般的なものではなく、
ネガティブな言語が並ぶのが妻の特徴だ。
しかし、
このような妻であったからこそ、
私にとって、
特別な人で、守りたくて、かわいくて、
「運命の人だったんだなあ」という結論にたどり着く。