これからも妻といっしょに

がんで無くなった妻。その魂と引き続き共に歩みます

「出来ないこと」がある人

パラリンピックの開会式を見た。
布袋寅泰の、ギター演奏はなかなか良かったが、
それより、演奏中の動きに驚いた。
59歳とは思えない。


高齢の人が、若者風に動いている場合、
どうしても、無理している感が拭えない。


しかし、彼の動きは、若者そのもののだった。


久々に驚いた。


話は、本題に入ります。


先に行なわれたオリンピックの開会式とは
感じ方が違った。
心に沁みるものがあった。


「出来ないこと」がある人が、
残された機能を最大限に使って、パフォーマンスを行なっている。


「出来ないこと」がある人が、輝いている。


それを見ていると、妻の姿が浮かんできた。


すると、涙が出てきた。


妻も、「できないこと」がたくさんあった。
妻の場合は、肉体の面からではなく、
精神的なものから、出来なくなるのだ。


精神的なものは見えないから、
他人から、誤解を受けることが多く、
父親からも、怠け者に見られ、よく叱られていたようだ。


私は、妻がいろいろと出来ないことが多いのは、
妻が怠け者なのではなく、
脳の中の、「前頭葉」の一部の神経活動が、
生まれながらに低いことが影響していることは
わかっていた。


妻の人生を、私との出会いで変えてあげたかった。
変えられると思っていた。


私は、
そのことに取り組むことで、
“生きがい”を見つけられると思っていた。


しかし、
“生きがい”はあっという間に、蒸発してしまった。
“生きがい”を持たない人生を送ることになった。


「妻」と「生きがい」はセットで成り立つものだと思っているので、
妻亡き今、「生きがい」を持つことは、不可能となった。


13日間のパラリンピックが始まった。


この期間、テレビでは、
「多様性」「福祉」などをテーマにした番組が増えるだろう。


これらへの意識を高めるいい機会だ。

×

非ログインユーザーとして返信する