がんになるのが、もう少し後だったら
日曜日に、「夢のメディア神殿2019」という番組を見た。
抗がん剤が効かなかった人がゲノム医療の治験を受けたことで、
大腸がんが小さくなった事例の紹介をしていた。
遺伝子のキズに対し、乳がんの薬が効くことで、
大腸がんが小さくなったという内容だった。
従来のがんの薬物治療のような臓器別の薬の投与ではなく、
キズの種類に薬が合うかどうかで
遺伝子のキズを治すことが出来るという説明だった。
AIの進歩で、遺伝子解析に要する時間と労力を減らすことが出来、
がん治療が進む
こういう話を聞くと、複雑な気持ちになる。
妻ががんになるにしても、もう少し後だったら、
医療が進歩していて、妻が助かったかもしれない。
妻はもういない。
医療が進化することは、
今まで助からなかった人が助かるようになり、喜ばしい話だが
こういう番組を見ていても、以前のように真剣に見ることがなくなった。
将来自分が、がんになった時のことを考えると、
いい話のように思えそうだが、
長生きする必要が無くなった者からしたら、
どうでもいい事に思える。
ふたり一緒で本当の人生と言える。
ひとりだと半分の人生になるのか。
いや、ほぼゼロに近い人生になる。