これからも妻といっしょに

がんで無くなった妻。その魂と引き続き共に歩みます

絵本と大人

私の「点」と妻の「点」が交わった。
「面」と「面」との交わりの確率はそこそこあるだろが、
点と点が交わる確率が極めて低い。


にもかかわらず、私と妻は交わった。
幸運だった。運命かもしれない。


しかし、
妻の「点」は消えてしまった。


いや、消えた訳ではない。
上から白の修正液が塗られて見えなくなっただけだ。
液の下に「点」は存在しているはずだ。


今は、
どうすれば修正液を剥がすことが出来るか、考えている。



「ドキュメント72時間」という
東京神保町にある「絵本専門店」に訪れる客にインタビューする番組を見た。


親子連れがほとんどだと思っていたが、
以外と、大人一人で来ているのが多いのを知った。


確かに、
最近の絵本だけでなく、NHKの「みんなの歌」までも、
大人が読んだり、聴いたりして、共感できる内容のものが増えている印象だ。


命や人生をテーマにしたものが増えているように思う。


この絵本専門店には、面白い空間がある。
書店の奥にあった小さな倉庫を改装したバーがあり、
子供への読み聞かせならぬ、
カウンター越しでの、大人から大人への読み聞かせがある空間だ。


絵本は、子供の世界のものという印象があったが、
絵と短い文章には、哲学があり、教訓がある。
それを、読み取るには想像力が必要になる。


死別経験者が絵本を読むと、
以外と、癒されるかもしれない。

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