これからも妻といっしょに

がんで無くなった妻。その魂と引き続き共に歩みます

合体への要望

ある玩具メーカーの話によると、
子供にウケるおもちゃは、合体・変形の要素があるものとのこと。


子供に聞かないとわからないが、
「増えること」、「変ること」に憧れるのだろうか。


子供は本能で動くが、
大人になっても、本能は奥にはあるので、
合体・変形に対する関心はあるはずだ。


何事も妻と私の関係 に結び付けて考える私であり、
“合体・変形”も私たちに当てはめてみた。


妻と私は、結婚して、生活が合体した。
妻は私を、私は妻を、毎日見て暮らすことになった。


そのため、
お互いが影響し合い、いい方向に変身することが出来た。


合体おもちゃで、
うまくつながらず合体出来ないか、
あるいは、
合体出来ても、中途半端なつながりであったため、
途中でつなぎ目が外れてしまう場合もある。


妻と私 は、すべてのつなぎ目が、ぴったりかみ合い、
外れることはなかった。


そのため、私は心が満たされ、安心した生活を送ることが出来た


しかし、ある日、
誰かが、そのつなぎ目を外してしまった。
“その誰か” は、空の向こうにいるようだ。


私は再び単体になった。
それまで、心の中を満たしていたものは、
外に出て行き、蒸発してしまった。


二人でいる時に感じる独特の心地よさは、過去のものとなった。


私は、つなぎ目を外した相手に対し、
今、交渉に挑んでいる。


私が亡くなった後、
再度、妻と合体状態になるよう 要望している。


まだ先の話だと思っているのか、
相手からの返事は、まだ無い。

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