理不尽
暑さがじわじわ体に浸透してきて、
何をするにも、体がだるく、突っ込む力が弱くなっているのがわかる。
食欲がなく、昼は食べなかった。
今日は湿度が高いせいか、より不快だ。
暑さとの戦いは、9月の上旬位まで続くだろう。
この時期は、テレビでも戦争をテーマにしたものが多く、
自然と「死」について考えるようになる。
体の外から「暑さ」、
内から「死」というネガティブなもの」の、
両面攻撃を受けていることになる。
戦争という理不尽な死に方をした人が、たくさん出てくる。
それを見ていると、妻の死にスキップする。
妻は理不尽な死だったのだろうか と考える。
平均寿命近くまで生きれば、理不尽とは言えないのかもしれない。
平均寿命まで生きれば、あと30年ほど、いっしょに暮らせたはずだ。
30年あれば、それまでの夫婦生活から更に、
彩りをたくさん加えられたはずなんだが。
理不尽の度合いはいろいろだが、
どちらかと言うと、妻も、理不尽な死の範疇に入ると思う。
と、私は思っている。
妻は57歳で亡くなった。
私はまだ生きている。
このことに、何か意味があるか。
妻を一人残さないで済んだ。
妻を一人残すことは、心配が大きすぎる。
そういうことで、亡くなる順番には、意味があったのかもしれない。
一人になった私は、耐性を持って、強く生きなければならない。