これからも妻といっしょに

がんで無くなった妻。その魂と引き続き共に歩みます

30%の幸福度

血糖値が110を切り、糖尿病予備軍から脱出出来た。
宝くじで5000万円が当たった。
このお金で、タワーマンションの最上階購入を考えている。
毎日、たくさんの人と交流して、求められていて、尊敬されている。


現在が、以上のようであったら、幸せだろうか。


多くの人は幸せだろうが、
私の場合は、
幸福度は、10%位ではないだろうか。


なぜなら、
自分にとって、以上に挙げたことは、
ほとんど私の心を揺さぶることは出来ず、
重要でないからだ。


タワーマンションの最上階を購入しても、
宇宙の、妻がいる場所まで、距離で、
1億分の1ほど、近づくに過ぎない。


実際の私は、
血糖値140で、糖尿病予備軍、
毎日が節約生活、1LDK、築50年の中古マンション、
人と会うのは、週1回のテニスと、パソコン教室のみで、
気持ちよく付き合っているが、
別に、求められている訳でなく、尊敬されている訳でもない。


ここまで書くと、分る人もいると思うが、
私の幸福度を左右するのは、
“妻の存在”であることが分かる。


妻がいれば、
最低限の“モノ”と“コト”さえあれば、
幸福度は100%だったのだが。


今は、静かに、
「いない妻」と向き合う生活を送っている。


普通の人なら、退屈と思えるくらいの静かな人生を送っている。


妻が亡くなって、数年は、幸福度が10%に落ちたことで、
動揺し、心のバランスを崩していたが、
いなくても、妻のことを想う生活を送っていたら、
幸福度が30%くらいに感じられるようになった。


“私の幸福”と“妻”とは、切り離せないことがわかる。


たまに、
30%しかない幸福度が物足りなくて、
不満を覚える時もあるが、


「人生、いろいろあるわな」と考えるようになり、
30%が上限だということを、理解するようになった。


これからも、「いない妻」との生活は続く。


「いない」けれど、「妻の記憶」は生きている。
この「記憶」に支えられて、
私は、30%の満足度で生きていけるだろう。


妻は いなくても、妻は いる

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