これからも妻といっしょに

がんで無くなった妻。その魂と引き続き共に歩みます

マスクをする妻

妻との「いい思い出」を、頭に浮かべるとき、
自分の口角が、上がっているのを感じる。
自分の神経は、口元に集中している


その後、すぐに「嫌な記憶」、特に後悔に関することが追随して
頭に浮かんでくることが多い。


この時、神経は、胸のあたり、心臓部分が敏感になり、
胸が締め付けられる感じになる。


口元がゆるむ時間は短く、胸が締め付けられる感覚の時間は、いつも長い。


日本人は、相手の感情を知るのに、目を見るが、
欧米人は、口元に注目すると、
聞いたことがある。


コロナ禍で、マスクをしていると、
欧米人はコミュニケーションを取りにくいと言うことか。
マスクを嫌がる理由の1つかもしれない。


パソコンで妻の写真を見ていて、
気付いたことがある。


ほとんどが、旅行の時のものだが、
コロナの前なのに、妻はマスクをしているのだ。


跡をたどって調べてみると、
2013年以降の写真の妻は、マスクをかけていることが分かった。


当時、マスクをしている妻を、当然見ていたのだが、
なぜマスクをするのかを聞いたことがなかった。


今になって、なぜだろうと思うようになった。


パソコンで調べて見たところ、
「マスク依存症」というのがあり、これかも知れないと思った。


自分に自信が持てず、社会とのつながりを拒否したいと考える女性が
なりやすいらしい。


マスクをして、自分の存在を薄くすることで、
対人関係の恐怖が軽減したように感じるそうだ。


合ってる感じはする。


家の中においては、
「人」は、私しかいないので、
妻はマスクをすることはなかった。


「妻は苦しんでいたのだ」 と改めて感じた。


自信を持ってもらうため、
小さなことでも、もっと褒めてあげるべきだった。
後悔の念がよぎる。


すると、
いつものように、
胸のあたりが、ぎゅっと締めつけられるのだ。

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